day by day postscript
日々のあとがき


2004.10.5.Mon
朝。
ハワイ・プリンス・ホテルでモーニングビュッフェを頂いた。
そこまでの片道一キロ程の道のりを、行きも帰りものんびりと散歩。
時折、通り雨が降るけど、傘をさす人はいない。
誰一人、気にしている様子すらない。
陽射しが戻ればすぐに乾くからね。
納得。

昼。
シー・ライフ・パークへと出掛けた。
イルカ達と同じプールに入って、イルカに触れたり、魚をあげたり。
アシカコーナーで魚をあげたり。
スナックコーナーで、ホットドッグとフライドポテトを食べた。
すると、雀がテーブルの目の前までやって来る。手掴みできそうな距離に驚いた。
子供の頃、バケツに紐を結んだ仕掛けでなんとか捕まえようとしても、
決して捕まえる事の出来なかった警戒心の強い日本の雀しか知らなかったので。
観察していると、集まって来る雀はたくさんいるが、テーブルまで来る奴はいつも同じ2羽だ。
何年か後に再びここを訪れ、奴らがテーブルに来たら「また会ったね」と言ってみたい。
お互いに顔を覚えるくらいお近づきになれたので、きっと見分けがつくと思う。

夜。
レストランまでの二キロ程の道のりを、のんびり運河沿いに散歩した。
おいしいイタリアンをいただき、帰りは別ルートで。
通りすがりに見掛けたジェファーソン小学校は特に気に入ったな。
ダイヤモンドヘッドを望む広い敷地内に、簡素な木造平屋建ての教室がポツンポツンと点在している。
楽しそう。通いたい。
そこからはワイキキ海岸経由で寄り道しながらハワイ最後の夜を過ごした。
サンキューハワイ。
また来ます。

2004.10.4.Sun
サーファーの聖地といわれているノースショアは、海に沈む夕日が美しい事でも知られている。
そんな情報を受け、夕日を求めノースショアへと出発した。

パイナップル畑が一面に広がる内陸の丘陵地を走り抜けると、やがて海が現れる。
太古の昔からの姿をそのままに留めているかのような神秘的な海だ。

そんな古代風海岸で、太陽が沈むまでの間、水と自然と戯れていた。
時折、サーファーがふらっとやって来て、アッという間に沖の彼方へと消えて行く。
遠方に目を凝らすと、大きな波の上に人の姿を認める事ができる。

そうこうするうちに夕暮れ時がやってきた。
ショーは一瞬の出来事だった。
辺りは暗くなり、途端に『帰ろっかな』気分になる。

帰り道に選んだのは、島の東側海岸沿い道路。
しかし、その道には街灯がなく、
左にあるであろう海も、右にあるであろう絶壁も深い暗闇の中。
途中で車を停め、空を見上げると、満天の星だった。

2004.10.3.Sun
まだ太陽が顔を出したばかりの早朝のハナウマ湾で海水浴をした。

ココ・マリーナで朝食を済ませ、
ハワイ大学周辺に存在するであろう中古レコード店を探しに車で出発した。
サウス・キング・ストリートを走っていると、予想通り一軒、めぼしい店を発見。
かなり広い店内ではあったが、しかし置かれているのは殆どがCDだ。
レコードは奥の隅っこに追いやられた状態。
それでも壁を利用してアルバムジャケットがディスプレイされていて、
驚いた事に、僕が昔、TVショッピングで購入した思い出のプレスリーベストが飾られていた。
なんでそんな物が…恐るべしハワイ。(2003.12.19. 参照)
気を取り直してレコード選びを始めたが、どうやら滅多に新入荷もない様子で、管理状態はかなり悪い。
お店にとって、レコードは今や商品というよりは粗大ゴミ的存在なのかもしれない。
そんな中から八枚を救出し、会計を済まそうとすると、
「レコードを入れる袋がないんですよねぇ…」だって。
「オッケー抱えて行きます。」と店をあとにした。

その後、アラモアナ・ショッピング・センターに駐車して、徒歩圏のお店をまわる作戦に変更。
しばらく歩き、交差点に差し掛かった時、突如記憶の渦に巻き込まれた。
僕は、一瞬のうちに、遠い少年の頃の自分に戻った気がした。
自転車に乗って、家から少し離れたところを一人で探険していた時の自分。
その時の、どこか不安で心細かった感情が鮮明に蘇った。

我に返ってからも、
そんな連想を起こさせる要因がどこかに漂っているのではないかと辺りを見回してみたが、
何も見つける事はできなかった。
遠いあの日、
どっちへ行こうかと自転車を停めて立っていたあの場所は、いったいどこだったのかな。
ずっと気になって仕方がない。
頭の中から離れない。

2004.10.2.Sat
長かった夏も、終わってみるとやはり足りない気がする。
しかし僕は常夏の島ハワイに来て、再び夏を迎える事が出来た。

成田を発ち、七時間のフライトを終え、早朝のホノルルに到着。
早速レンタカーを借りて、ワイケレにあるアウトレットセンターへと出かけた。
アウトレットというと高級ブランド品の廉価販売というイメージがあるが、
ここにはブランドショップ以外にも大型スーパーマーケットや巨大日曜大工センター等もあって、
一日中、飽きる事なくうろつきまわった。

夕方、ホテルのチェックインを済ませ、好物のプレッツェルとルートビアーで一息。

その後、深夜まで賑わうホノルルのメインストリートを散歩した。



ken emura